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第66回 ヒポクラテス

ヒポクラテス (紀元前460~前375)

今でこそ、日食は月が太陽面を覆って起こる現象だと知られているが、天文学以前の世界では、太陽が消えると一大事と、恐れられていた。同様に、病気も医学の誕生以前には、悪い霊が体内に入ってひきおこすものだと考えられ、治療は魔術師の仕事だった。
 世界初の医学校を開き、「医学の父」と呼ばれたヒポクラテスは、紀元前460年頃にエーゲ海に浮かぶコス島の魔術師の家に生まれた。若い頃、当時の先進国であるエジプトで科学や医学を学んだ彼は、故郷へ戻り、治療と魔術を切り離して「医学」を確立することを志した。自分の学校で弟子と共に観察や経験から得た法則を使い、診療や治療を行った。これらの記録は、彼の名を冠した全集にまとめられている。その内容には現代でも通用するものが多い。
 だが、彼の死後、ヨーロッパの医学界に君臨したのは、もう一人の「医学の父」ガレノスである。ガレノスはヒポクラテスを無視し、病気と治療の間には神が定めた均衡があると考えていた。そのため、当時のキリスト教で禁じられていた人体解剖も行っていない。動物の解剖結果を適当に解釈して応用していたため、彼の研究には誤りもあった。だが彼の著作は教会の支持を受け、1400年もの長きに渡り医学の聖典とされていたのである。
 後に解剖学が進み、医学が正しい軌道に戻ったのは、ヒポクラテスの死の2000年後だった。「真理」という太陽が再び姿を現し、長い「日食」が終わりを告げたのである。

 

ヒポクラテス