事業の変遷 (16/07/01) - ことば集 - 【ニーズを形にする】開発型ベンチャー企業 エイブル株式会社 株式会社バイオット

【ニーズを形にする】開発型ベンチャー企業 エイブル株式会社 株式会社バイオット

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事業の変遷 (16/07/01)

物心がついた3・4歳の頃、狭いアパートで、ゴトゴト・ゴトゴトと振動音がしていました。父がモーターとカムで銅パイプを自動的に上下振動させる装置を自作し、パイプ内にニクロム線と石灰を詰めてパイプヒーターを作っていたのです。パイプヒーターが当社の最初の製品です。
その後、石油関連の試験器メーカーから"手動で行っている石油の各種試験を自動化したい"との依頼があり、各種試験装置を次々に作りました。例えば、フラスコ内の石油の温度を毎分1℃ずつ昇温し、各温度での蒸留分を測定して石油成分を分析する装置を、1年がかりで日本で初めて作りました。実用化が始まったばかりの半導体を利用した高度なメカトロニクス装置です。今でも数社が作っているロングセラー商品ですが、大量生産する能力もなく、扱っていた商社が熱心に売らなかったせいもあって、折角の開発品もブレークするには至りませんでした。

私が入社してから溶存酸素等各種センサー、計測器、培養装置とバイオ事業にシフトし、石油業界とは縁が切れました。最近では、洗浄・滅菌して再利用していた培養装置をシングルユース(使い捨て)にする装置が普及し、当社技術では対応できない分を海外製品の販売を軸に展開してきて、技術や営業形態が変りました。
このような変遷はどの会社でも、何時の時代でもあります。社会、技術、需要等の変化は速度も量も予想をはるかに超え、時には会社に激震が走ります。この激震が打撃になることもあり、チャンスになることもあります。大会社でも打撃でノックアウトされるのが日常茶飯事です。当社ではターニングポイントでは、提案を受けたら乗る方を、迷ったら動くほうを選択してきました。小さな間違いは起こり、ラッキーもありましたが、小回りが利く利点、すぐに決断できる利点を活かし、今まではフットワーク良く激震を乗り越えてきました。

過去に固執せず、激震への備えを作っておくことが大切です。検討ばかりして慎重になるより、ベンチャー精神を忘れず、動きながら適応することが大事と思っています。