パスツール - コーヒーブレイク - 【ニーズを形にする】開発型ベンチャー企業 エイブル株式会社 株式会社バイオット

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第3回 パスツール

1895年、73歳でこの世を去るまで研究の手をけっして休めなかったといわれるパスツール。この人ほど人類にとって有益な発見を次から次へと成し遂げた科学者も珍しい。しかも免疫法は、46歳のときにいちど脳出血で倒れ回復したあとで取り組んだ課題である。このバイタリティはいったいどこから生まれたのだろう。
パスツールはもちろん努力家であったが、同時に愛国心に篤い大変な情熱家でもあった。このことがしばしば災いした。新しい有益な発見をすると、それhが確証できるまで口に留めて置くことができなかった彼は、多くの反論に会い、敵をつくることになる。炭ソ病ワクチンの発明では、反対者たちから公開実験をするよう要求までされている。しかし、そのことが却ってパスツールをふるいたたせ実証主義を高めていくもとになったのである。
炭ソ病ワクチンをつくりだすことができたのも、終生ライバルとなったコッホがいたからこそだった。炭ソ菌の純粋培養で先を越されたパスツールは、それでは直す方法は自分の手でとライバル意識を燃やしたのであった。これ以後、医者であったコッホが細菌類の発見と分類に進むのに対して、科学者のパスツールの方は、予防接種法を生みだしていく。なんとも奇妙な取り合わせだが、パスツールの情熱がそうさせざるを得なかったのだ。パスツールは娘を3人もチフスで亡くしている。「人類を病魔から救いたい」この一心が、老いてもなお研究活動を続けさせたのである。