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第45回 メンデレーエフ

メンデレーエフ (1834~1907)

すぐれた理論は、それまで知られていた事実をまとめあげるだけでなくある種の予言を伴うことがある。メンデレーエフの周期律の考えは、まさにその輝かしい例であろう。
 30才を超えたころ、メンデレーエフは「化学原論」という本の執筆のために、当時混乱の状態にあった無機化学をなんとか系統化したいと考えた。そこで彼はあるアイデアを思いついた。当時知られていた63の元素の原子量、原子価、化合物、性質等を各元素一枚づつのカードに書き込むと、研究室の壁にピンでとめ、もっともらしい配列を探し求めたのである。
 彼が最も着目したのは原子量の順番であったが、これに似通った性質の元素は同類とするという考えを合わせ、マトリックス構造をつくっていった。その結果神秘的な7番目周期が現われたのである。ただこの周期表にはおかしなところがあった。一部原子量が逆転しているところや元素が抜けているところがある。しかし彼は自己の仮説にとらわれることなく、自然界に見られる元素の性質に忠実に従って分類することを心掛けた。そしてここに未知の元素が存在すると主張した。
 果たしてその後次々と予言通りの元素が見つかった。また原子量に代わり原子番号の概念が導入されるに及んで、周期律理論の正しさは確定的なものになっていったのである。