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第29回 ハレー

ハレー (1656~1742)

1682年、天空の彼方に突如長く尾をひく彗星が現れ当時の人々を驚愕させた。後にグリニッジの天文台長となり王立協会の会員となっていたエドモンド・ハレーは、彗星の動きを記録、ニュートンの公式を使って計算しこの彗星もまた楕円軌道を描いていることを発見した。そこで当時記録が残っていた24個の慧星の軌道を計算してみた。すると1531年と1607年の彗星の軌道が似ていることがわかった。ハレーはこれらは同じ彗星であり、約76年の周期で太陽を回っているに違いないと考え1758年ごろこの彗星が再ぴ現れると予言した。これがハレー彗星である。
 ところでこの思考過程は、問題提起→理論の応用(仮説)→データ分析→検証→理論の発展→新しい問題提起というパターンに導かれていることがお解りであろう。これは今日からみれば当たり前のことのように思えるが当時としては画期的なわりきり方をした学問の方法であった。というのは17世紀前半までは、キリスト教の予定調和な世界に導かれたスコラ学の研究方法が支配的だったからである。それをフランシス・べーコンが否定し、学問の研究と発明、発見を組織的に行うことの必要性を提唱した。これが1660年の王立協会設立の基礎となったのである。わずか22歳で協会員となったハレーは、さしずめ新しい研究システムの対応にとりわけ秀でていたと言えようか。