レーウェインフック - コーヒーブレイク - 【ニーズを形にする】開発型ベンチャー企業 エイブル株式会社 株式会社バイオット

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第5回 レーウェインフック

レーウェインフック (1632~1723)

パスツール、コッホと、2回にわたって微生物学の黎明を見てきたが、ここでもうひとつの"主役"に登場してもらわなくてはならないだろう。それは、顕微鏡である。そもそも顕微鏡がなければ、微生物学など起こりえなかったはずである。パスツールやコッホらが活躍する遙か2百年前、その顕微鏡で微生物を最初に発見したのが、今回述べるオランダ人のレーウェンフックである。
このレーウェンフックという人はよほど風変わりな人物であったらしい。彼はほとんど教育らしい教育も受けたことがない一介の織物店店主にすぎなかった。ただ奉公人時代に、虫めがねで織物の検査をする私語宇土をやらされていたことから、ミクロの世界に興味を抱くようになっていた。そして、自分の店を持ってからは、近くのめがねづくりの店に行ってはレンズ磨きを習い、金物細工を習いして、とうとう自分絵顕微鏡をこしらえるまでになった。その後は商売そっちのけで、手あたりしだい顕微鏡で覗いては書き記すという毎日。そして偶然、雨のしずくのなかにいそがしく動き回る微生物を発見したのである。このことは、ロンドンの王位協会に伝えられ、やがてレーウェンフックは、無学でありながら名誉ある会員に推挙されることになる。
偉大な発見や発明というものは、しばしばこうした偶然と好奇心、このふたつから生みだされるようである。