エイブル・バイオット株式会社

平成9年11月 石川 陽一
電話の応対
今月経理・総務担当及び技術者の途中入社を募集しました。技術者は残念ながら応募が少ない上、適格者がいなくて採用できませんでしたが経理・総務は20人近くの応募を得、難関を突破した瀬木幸一さんが採用されました。年齢制限40歳で募集したのですが応募者の半数近くが40歳以上で雇用情勢の厳しさを反映していました。ちなみに瀬木さんも47歳ですが豊富な経験を生かして次代を担う経理・総務の中核として活躍してくれることを期待しています。さらにその次の世代を担う人も探したのですが適格者がいなかったのでまた時間をかけて探したり育てたりしたいと思います。当社は事務系が少なく技術系の人が殆どです。それでも特に支障はないようにも見えますが、技術職だと自分のバックグランドや技術から離れたくないという意識が働き全体に気を配る事務系の仕事には向かない傾向があります。当社がより大きく育つためには経営企画や社内の意思統一を計っていく機能が必要で文系の人が担当するのがよいのではないかと考えていますので時期が来たら募集をしたいと思います。
今回の募集を通じて電話の応対の大切さを痛感しました。殆どの応募者は電話連絡してくるのでその対応を小林さんに担当してもらいました。応募者に採用試験のスケジュールを知らせたり、質問に応じるのですが応募者は自分が知らない会社へ電話連絡するので不安や緊張でいっぱいなはずです。失業していることに負い目を感じているかもしれません。そんなときに採用側が無神経に対応すると応募する気を無くす人もいるはずです。採用側も採用試験をしますが、応募側も電話の応対で会社を評価し応募する会社を決めるのです。いわば会社も試験されているのです。小林さんはあらかじめ作っておいた質問項目用紙に沿って必要事項を手短に質問し数日後に開かれる会社説明会の案内をし、ついでに応募者の電話の応答の良否を5段階で評点しました。そして最後に応募者に当社に応募してくれたことに「お電話いただきましてありがとうございました」とか「ご応募いただきましてありがとうございました」と感謝を表しました。一次選考を兼ねた会社説明会には事前に欠席を伝えてきた人以外全員が出席しました。今までの経験から連絡なしに参加しない人が2割位はいると予想していたのですがその出席率は驚異的でした。さらに1/3くらいに絞った二次選考も全員出席と当社への関心は高く、当社への印象もよかったようです。私は小林さんの電話での「ご応募いただきましてありがとうございました」が効果的だったのではないかと思っています。当方もこれからパートナーとなる技術・人柄ともふさわしい人が欲しいわけで関心を持って応募してきてくれたことに感謝したいし、まして採用する側が偉いわけではないのです。こんな気持ちをよく表現していたと思います。もう一つよかったのは明るい対応でした。事務的でなく相手も自分が関心を持たれていて電話が歓迎されていることが分かったと思います。
 電話は相手の表情や動作が見えないので意志が正確に伝わりにくいものです。私は時折電話での対応の仕方を注意したりお願いをしており以前より格段によくなったと思いますがいくつか気が付いたことを書いておきます。
1.長電話
 事前の準備や頭の整理が出来ていないと長電話になります。電話は相手の時間も拘束します。意志決定が出来ないなら時間をもらってのちにFAXするとかしたいものです。また丁寧に説明すればするほど話が混乱することもあります。こんな場合も思い切って電話を切りFAXを利用したいものです。
2.名前を名乗る
 当社からかける人にはいないはずですが自分を名乗らず人を呼び出す人がいます。用件も相手も分からず電話を取り次げません。また呼び出されて電話口に出たときも名前を名乗ってください。「はい」とか「もしもし」では相手は誰と話しているのか分かりませんから人違いで突然罵られたり、愛を告げられるかもしれません。
3.受話器に愛を
 自分の用件が終わるとすぐ電話を切る人がいます。まだ話そうと思って受話器を耳元に置いているとき電話を切られると不快なだけでなく受話器を置く音が耳に響いて耳が痛くなります。相手の人に思いが至らない人だなとも思われます。受話器もきつく置けば痛みます。受話器にも愛情を注いでください。電話を切る時はお互いに用件が終わったのを確認してからにしましょう。
4.周囲を明るくする電話
 周りに人がいる中での電話なので電話の話が周囲に聞こえます。大声で話すととなりで電話している人がさらに大声を張り上げる悪循環を生じたり、かといって人に聞こえないようにコソコソしゃべるのは内緒話をしているようで職場のマナーに反します。不機嫌に怒っている電話は周囲を暗くします。怒ること自身は結構ですが建設的に怒って下さい。さわやかに周囲を明るくする電話ができるとよいですね。
5.お互いのマナーを注意しあいましょう
 電話に限らず人のマナーの不都合に気が付くことがあります。当人は自分が悪いと思っていないのが普通です。そんなときそれを指摘するといやな顔をされるのではないかと思うと注意するのに二の足を踏んでしまいます。また注意しても言い訳をしたり、我流の論理を振り回して直さない人もいます。これでは当人の評価は下がったままで、周りも迷惑なままです。気が付いたら躊躇せずにすぐ注意するとあまり精神的な負担にならずに注意できます。注意した方がよいだろうかどうやって注意しようかとか深く考えると気が重いばかりでそのうち何も自分が貧乏くじを引かなくてもいいやとなってしまいます。注意されたら100倍ぐらい感謝して素直に反省するよう心掛けたいと思います。
 このような社員教育のプログラムの作成や実行も大型新人(血液型はO型ではなくB型だそうです)を迎えて戦力アップした管理部にお願いします。